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電気化学式ガスセンサ

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電気化学式ガスセンサとは

毒性ガスの検知を得意とするセンサです。選択性が高く、民生用・工業用の各種検知警報器に使用されています。

特徴

  • 電力を消費しない動作原理 のため、電力消費が少なく、電池・バッテリー駆動が可能
  • 高いガス検知精度を有する
  • 機械的に弱い部分が少ないため、落下・振動・衝撃などに強い
  • シリコン等の被毒の影響をほとんど受けないので、長期にわたり安定している
  • 湿度の影響をほとんど受けないため、再現性・安定性に優れる

電気化学式ガスセンサの基本構造

検知電極、参照・対向電極、電解液保持体兼セパレーター、エアベントシートが電解液とともにプラスチックケース内に封入されています。一酸化炭素は、キャピラリーを通ってチャコールフィルターが内蔵された予備室で雑ガス等が除かれ、PTFEシートを拡散して検知電極に到達し、そこで酸化されます。またキャピラリーは、防塵・防水機能を持った特殊フィルターで保護されています。

電気化学式ガスセンサの検知原理

電気化学式ガスセンサは、酸化(還元)反応が起きる検知電極、これと同時に還元(酸化)反応が起きる対向電極、そしてこの時に検知電極で起きる電位変化を監視して、常に検知電極の電位を一定に保つ参照電極とから構成されています。一酸化炭素の検出の場合には、検知電極で以下の一酸化炭素の酸化反応が起きます。
CO + H2O → CO2 + 2H+ + 2e-
ここで検知電極と対向電極を外部回路で結ぶと電子は検知電極から対向電極に向かって流れ、水素イオンは電解液中を移動して対向電極側で電子を受け取るとともに酸素と反応して水が生成されます。
2H+ + O2 / 2 +2e- → H2O
このように電気化学式ガスセンサでは、酸化還元によって引き起こされる化学反応を電気エネルギーに変換する事によってガスを検出しています。これらの反応の様子は図1の通りで、全反応式は
CO+ O2 / 2→ CO2
で表される一酸化炭素の酸化反応となります。

図1:動作原理図

なお、このような反応過程では電解液の内部で、電極近傍の反応層に起因する分極や水素イオンが電解液中を移動する際に受ける内部抵抗などによって電圧降下が生じます。この電圧降下は、一般にガス濃度が高いほど大きく、電気化学式ガスセンサの出力特性の直線性を阻害する要因として働きます。ここで参照電極の効果は、検知電極の電位を検出して、この電圧降下によらず検知電極の電位を一定に保ち、検知電極と対向電極の間に常にガス濃度に比例した電流が流れることを可能にします。このような参照電極による電位のコントロール機能を持った電気化学式ガスセンサを三電極方式といいます。このような三電極方式は、直線性と安定性に優れていることからこれまで主に工業用のガス濃度計測などの分野で広く採用されて来ました。三電極方式に対して、参照電極を省き、検知電極と対向電極とから構成された電気化学式ガスセンサを二電極方式と言います。この方式は、従来コスト面での優位性から、あまり精度が要求されない民生用途のガス警報器などに使用されてきました。民生用途のガス警報器で使用できる性能は持っていますが、直線性や出力の安定性は三電極方式に劣ります。

主な検知対象ガス

一酸化炭素、硫化水素、アンモニアといった毒性ガス全般

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