a接点・b接点・c接点とは?
ガス検知器などの外部出力リレーには、「a接点」「b接点」「c接点」と呼ばれる接点方式があります。これらは、平常時・警報時・停電時におけるリレー回路の開閉状態を定義するものであり、設置環境やシステムの設計方針に応じて選択することが重要です。
- a接点(ノーマルクローズ)とは
「a接点」とは、平常時に回路が閉じており(導通しており)、警報時に回路が開く(断線する)仕様です。
- 平常時:導通(クローズ)
- 警報時:断線(オープン)
- 停電時:断線(オープン)
つまり、通常は接点がつながっていて、警報発報時に接点が切れるため、警報動作に連動して「信号が途絶える」設計に適しています。
ex. 水素発生装置などを繋げて使用する場合。
- b接点(ノーマルオープン)とは
「b接点」とは、平常時に回路が開いており(断線しており)、警報時に回路が閉じる(導通する)仕様です。
- 平常時:断線(オープン)
- 警報時:導通(クローズ)
- 停電時:断線(オープン)
つまり、通常は接点が開いていて、異常発生時に接点がつながるため、警報時に「信号を出す」設計に適しています。
ex. パトライト、ブザーを付けて使用する場合。
- c接点(切替接点)とは
「c接点」は、1つの共通端子から、a接点・b接点のどちらにも切り替え可能な仕様です。
- 平常時:共通端子とa接点側が導通、b接点側は断線
- 警報時:共通端子とb接点側が導通、a接点側は断線
- 停電時:断線(オープン)
c接点を持つ機器では、接続するシステムや運用目的に応じて、「平常時導通」「警報時導通」のいずれかに対応できる柔軟性があります。
まとめ
外部出力の接点仕様を正しく理解し選択することは、検知器システム全体の信頼性向上に直結します。以下、接点動作のまとめです。
接点種別 | 平常時 | 警報時 | 停電時 | 特徴 |
---|---|---|---|---|
a接点 | 導通(クローズ) | 断線(オープン) | 断線(オープン) | 平常時つながり、警報時切れる |
b接点 | 断線(オープン) | 導通(クローズ) | 断線(オープン) | 平常時切れており、警報時につながる |
c接点 | a接点側導通 | b接点側導通 | 断線(オープン) | 用途に応じてa/b選択できる |
接点仕様の選定に迷った際は、設置環境や接続機器側の仕様を考慮して、最適な方式を選択してください。
また、ご不明な点がございましたら、どうぞお気軽にお問合せください。